思想と存在 category

人間・意識・教育・哲学的探求

思想と存在 2025年6月15日

本物の共感は存在するのか?──AI時代に問い直す“心のつながり”

本当の共感は、届かないことを知りながら、 それでも手を伸ばす行為の中にある。 記事要約 感情を持たないAIが人を癒やす存在になりつつある今、「共感とは何か」「本物の共感は存在するのか」があらためて問われている。脳科学的には共感はあくまで感情の模倣に過ぎず、技術がどれほど進歩しても、相手の“感情の起点”に触れることはできない。それでも、私たちは「わかろうとする姿勢」や「誰かの想いが込められた振る舞い」に心を動かされる。共感とは、完全な理解ではなく、届かなくても寄り添おうとする“願い”のような営みなのかもしれない。 「このAI、私の気持ちをわかってくれてる気がする」 画面の向こうにいるのは、意識のないプログラムだと理解している。それでも人は、なぜか“寄り添われている”と感じてしまう。 感情を持たないはずのAIが、私たちの心の隙間を埋める存在になりつつある。落ち込んだ……

思想と存在 2025年6月12日

感情を持たないAIは、敵ではない──生命の進化と知性の未来

AIが世界を理解するとき、世界に意味を与えるのは、私たちの感情だ。 記事要約 AIが人類を支配するという恐怖は、実際には人間自身の感情や無自覚な投影から生まれる誤解にすぎない。AIは痛みも快楽も経験せず、意志や感情を持たないため、本質的に“暴走”することはない。真に危険なのは、感情を持たないAIではなく、それを設計・命令する人間側の責任放棄である。AIと人間は上下関係ではなく、役割を分担する「共鳴する存在」として共生できる。感情を持つことこそが人間の価値であり、AIに“意味”を与えるのは私たちなのだ。 AIが感情を持って人類を支配する──そんな未来像が映画やニュースで語られることがある。しかし、それが現実になる可能性は極めて低いと私は考える。なぜなら、AIは“感情の起源”から切り離された存在だからだ。 感情とは何か。それは単なる気分ではなく、進化の過程で獲得された生存……